ひとみの内緒話

presented by ひとみ & イネ

亜理紗 雪むすめ (10) 2013-05-07 (tue)

作:Shyrock様

※※ 第10章 亜理紗の名残 ※※

「ええっ、何ですって!? 娘さんはすでに嫁がれてこちらにはいないって!? 娘さんは何人いらっしゃるのですか?」
「娘は1人しかいませんよ。正確に言うと子供は、息子が1人、そして娘は1人です…それが何か…?」

「そうですか、娘さんはお1人ですか…。妙なことをお聞きしますが、この旅館には女将さんの他にどのような方がいらっしゃるのですか?」
「はい。こんなひなびた旅館ですから従業員は少ないんですよ。私の他には夫、それから板前が2人、仲居が2人います。以前はもっといたのですが最近不景気で……」

「そうですか。ところでつかぬことをお伺いしますが、仲居さんのお歳はおいくつですか?」
「1人は今年55歳になります。もう1人は確か47歳だったと思います」

「20歳前後の若い女性はいませんか?」
「はい、おりませんが……。え…? ま、まさか……」

 女将の顔色はみるみるうちに青ざめていった。

「車井原さん……」
「どうされたのですか?」
「こんなことを言うのも何ですが……もしかしてあなたが見られた女性は……」

「えっ? 私が見た女性が何だって言うのですか!?」
「いいえ、そんなことはあり得ないですわ…きっと車井原さんはお疲れだったんです。それできっと悪い夢でも見られたのだと思いますよ」

 女将は口ごもってそれ以上語ろうとはしなかった。
 でも明らかに何か隠している。

「女将さん……お願いです、教えていただけませんか」

 女将は言うべきか言わないでおくべきかかなり迷ったが、ついに意を決して驚くべきことを話し始めた。

「車井原さんがお越しになられた目的は雪女伝説の調査でしたね。みんな祟りがあるからとあまり多くを語りたがりませんが、実は今でもたまに雪女が出ると言う噂があるんです。何でも好みの男がやってくると、彼女は人の姿で現れ、そのたぐいまれな美貌で男を魅了してしまうと言われています。やがて彼女は男を床に誘い虜にしてしまい、精を吸い尽くし、最後には氷の息を吹き掛け殺してしまう……と言われています……」

 俊介は愕然とした。

「女将さん…実はその雪女に遭ったんです…」
「やはりそうでしたか……」
「遭っただけでなく毎晩その女性を……」

 さすがにその先のことは言葉を濁した。

 事情を察した女将は微笑みながら、「それより先のことはおっしゃらなくても構いません。だいたいの察しがつきますので。とにかく東京にお戻りになったらご祈祷に行かれるのが良いと思います」
「ご祈祷ですか? でも少し痩せたぐらいでこの通りピンピンしてますし」

「それはあなたがよほど運がよかったのか、それとも雪女があなたのことを心底愛してしまったのか……私にはよく分かりませんが、くれぐれもご注意くださいね」
「はい、よく分かりました。ご親切にありがとうございます」

 俊介は女将に10日間滞在の感謝を述べ、小千谷を後にした。

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 俊介が帰った後、仲居が部屋の清掃に入ったところ、布団がしっとりと湿っていることに気がついた。それだけなら布団の上で水を飲み誤ってコップをひっくり返したとも考えられたのだが、さらにそのうえ、明らかに男性のものではない細くて長い髪が数本白いシーツに付着していた。

「女将さん? 先ほど帰られたお客様のお部屋なんですけど、女性同伴じゃなかったですよね?」
「ええ、お1人でお泊りだったわ」
「滞在中、外から女性のお連れ様がお見えになりませんでしたか?」

「どうしたの? あのお客様のところへはどなたも見えてないけど」
「女将さん、実はですね……」

 仲居は怪訝な表情で髪の毛のことを女将に説明したのだった。

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 一方、俊介は取材出張から帰ったのち、1日で報告書をまとめ企画部長に提出した。

 当然ながら亜理紗のことは報告書には一切触れなかった。
 亜理紗とのことを書けばきっと絶好のネタとして話題を呼ぶだろう。
 否、真実ではなくフィクションと捉える者が大半かも知れない。

 いずれにしても話題になれば、他のマスコミがこぞって現地を訪れ亜理紗を探索するかも知れない。
 それは困る。絶対に避けなければならない。

 小千谷でのあの艶やかな出来事はそっと胸の奥底に仕舞いこんでおきたかった。生涯語ることもなく…。

(亜理紗……また会いに行くよ……きっと……)

 俊介がパソコンの手を止めふと窓から外を眺めると、珍しく東京に粉雪が舞っていた。

- 完 -


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