ひとみの内緒話

presented by ひとみ & イネ

桃 色 吐 息 -0105

投稿:眠猫(む〜にゃん)様

※ 第1章 (5) ※

「ん・・・」
 高志と昭夫の声が刺激になったのか、香奈の睫毛がぴくりと動いた。
 手が動き、目を擦っている。
 気がつくのだろう。

 高志は不安な気持ちで香奈を見守った。
「・・・うっ・・・」
 香奈はなかなか目を覚まさなかった。
 心配でベッドの横に座って、香奈の頬を撫ぜた。

「ん・・・ママ・・・」
 香奈が呟く。
 まだ、意識が朦朧としているのだろう。
 母を呼ぶ香奈がかわいそうだった。

「香奈、起きれるかい?」
 耳元でそっと香奈の名を呼んだ。
「う・・・」
 香奈は身体が重かった。

 目を開くのが億劫なほど、瞼が重い。
「大丈夫?」
 誰かが香奈を支えて起こしてくれた。
 頭がぼんやりして、気持ちが悪い。

「気持ち・・・わる・・・」
 まだ何も考えられない。
 頭がズキズキと痛む。

「水だよ、飲んで」
 コップが口に当てられた。
 喉も乾いている。
 中の水をごくごくと飲み干した。

「あ・・・」
 ようやく目を開く事が出来た。
 心配そうな高志の顔が自分を覗きこんでいる。

「高志さ・・・ん?」
 従兄の顔がそこにはあった。
 まだ頭がはっきりしていないので、憎しみも忘れていた。

 高志は胸を締め付けられた。
 あどけない表情を自分に向けている香奈がいる。
 妹のように可愛かった香奈だ。
 今は薬でよくわかっていないのだろうが、そのあどけなさが自分の救いになってきた。

 だが、次夫の取った行動で香奈は自分を憎んでいる。
 また、香奈の罵りを聞かなくてはいけないだろう。
「大丈夫か?気分はどう?」
 香奈はこっくりと頷いた。

 冷たい水のおかげで少しずつ、意識がはっきりしてくる。
「悪かったね。こんな方法で・・・まだ気持ち悪い?」
 高志の言葉でようやく香奈は完全に状況を理解した。
 男達に拉致されて来た事も思い出した。

「離して!」
 香奈は自分を抱き起こしている高志を思いきり突き飛ばした。
 何と卑怯なのだろうか。
 薬や他の人間を使って、自分を無理やりにここに連れてきた。

 そのくせ、心配そうな表情を浮かべている高志が許せなかった。
「卑怯者!・・・一体、どう言うつもりなのよ!」
 香奈は叫んだつもりだったが、声はかすれていた。
 さらわれてきたと言う恐怖が残っている。

「香奈、違うんだ。俺は・・・」
 何と言って良いのかわからなくて高志は口篭もった。
 自分の部下の昭夫が香奈をさらったのだ。
 どうやって弁解すればいいのだろう。

 香奈はまた、憎しみを溢れさせた表情で高志を見ていた。
 胸が痛む。
「何が違うのよ。人を誘拐してきたんじゃないの。どこまで汚い手段を取れば気が済むの」

 香奈は高志の弁解など聞こうとしない。
 高志の存在自体を憎んでいるようだ。
 昭夫が図ったのだろう。

「君、高志は君を助けてあげようって言ってるんだよ」
 昭夫が高志を助けるように口を挟んだ。
 香奈は昭夫すらも睨み付けた。
 皆、自分の敵としか思えない。

「誰があんた達に助けてもらうもんですか。あんた達に助けてもらう位なら中年親父に身体を売ったほうがましよ」
 香奈の激しい言葉に高志は目を閉じた。
 説得するなんて到底、無理なのだ。

「絶対にあんた達の世話になんてなるもんですか!・・・うっ・・・」
 まだ薬の影響が残っているのだろう。
 香奈は頭を抱えて、身体を二つに折った。
 気分の悪さが残る。

「すまなかった・・・もう少し、楽になるまで寝ていなさい。後で送るから」
 高志はそう言うと部屋を出た。
 慌てて、昭夫がその後を追う。

 香奈はすぐにでもここから逃げ出したかったが、身体が言う事を聞かない。
 仕方無しにベッドに横になった。
 めまいがして、目をじっと閉じた。

 高志はダイニングキッチンに入ると椅子に腰を下ろした。
 昭夫もすぐに入ってきた。
 無言の内にウイスキーを取り出して、グラスに注ぎ、高志に渡す。
 昭夫の目は異様な光を帯びていた。
 自分の大切な高志をあそこまで拒否する香奈が許せなかった。

- つづく -


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愛のあるHがテーマです。苛められてもハッピーエンドなお話〜☆

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