ひとみの内緒話

presented by ひとみ & イネ

Night Walkers 1 -0601 2017-11-13 (mon)

投稿:巽ヒロヲ様

※※ 夜行/百鬼 第六章 (1) ※※

 真紅の夢。
 頭上の月も赤く、きらめく星も赤く、燃え盛るかがり火も赤く、茂る木々の葉も赤く、草に覆われた地面も赤い。
 漆黒のはずの闇さえも深紅。――そんな、紅い、風景。

 これは、忌まわしい、呪うべき過去。
 歪んだ笑みを浮かべた、父親の姿。

 ――今宵、お前は、最強の退魔師に生まれ変わるのだ。
 殷々と響く、この世ならぬ異界へと向けられたような、狂った言葉。

 その右手には、血にまみれた剣。左手にあるのは、呆けたような表情を浮かべた、女の生首。
 生首の長い黒髪を掴み、まだ幼い自分の目の前にそれを突きつける。

 白い薄物をまとっただけの姿で、神木に注連縄でくくりつけられた自分。さっきまで感じていた寒さは、いまは何処にか消え、ただ恐怖だけがその身を震わせている。
 涙は涸れ果て、声も嗄れ果てた。

 目の前の、女の首。
 整った顔。幽鬼の如く白い肌。
 生きながら首を切断された女の頭部――かつて優しく微笑んでいたその唇は半開きになり、そこから一筋、血が滴っている。

 その、花びらを思わせる、ぽってりとした唇が、かすかに――動いた。
 このような姿になりながらなおも生きている、その恐怖、その苦痛、その絶望――それらを訴えようとするかのように。

 自分に、目の前のそれと同じ血が流れていることを思い、体の奥が凍りつく。脊髄が、氷柱になってしまったかのような感覚。
 動けない。動けない自分の唇に、生首の唇が重ねられる。

 その、最後の言葉、最期の息吹が、口腔から咽頭を通過し、肺腑へと至り、血液に溶け込んで、心臓に達する。

 どくん、どくん、どくん、どくん――
 歪んだ鼓動を、心臓が刻む。止まる、時間――

 そして、父親が、かがり火の中に、生首を投じた。ごおおおおお……と、断末魔のようの声のような音をたてながら、燃え上がる首。

 かあさん――! 声にならない叫び。
 それをきっかけに――悪夢は溶暗し、冬条綺羅は、暗黒に塗り込められた現実へと舞い戻った。

*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*:.。..。.:*・゜゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*

 俺の部屋には吸血鬼が住み着いている。笑い事ではなくて。まあ、俺には、声をあげて笑った記憶なんて、ぜんぜん無いわけだけど。

 あれ以来、つまりミアがモロイを退治し、俺が、それを手伝った――と言うか、たまたまその場に立ち会った、あの夜以来、表面上、ミアの様子に変化はない。
 あの夜、あれだけ感情を表に出したミアのことを考えると、少し拍子抜けしたような気分がないでもない。

 もちろん、彼女の事をよく知ってるわけでもないし、さらには、表面に現れない内面の変化を察するなんてことは、俺には至難の技である。
 それはそれとして――ミアが未だ俺の部屋に居続けている理由について、俺は微妙な違和感のようなものを感じている。

 追われているからかくまってほしい、と、ミアは言った。
 かつてミアの頭を剣で貫いたという男や、あの綺羅という妙な名前の女の他にも、ミアを追っている奴が居るらしい。

 そういう連中にとって、ミアが、例えば俺のような普通の学生の部屋に居候を決め込んでいるという状況は、かなり意外性があるものらしい。

 そういうことなら、ということで、俺は承諾した。
 が、どうもそれだけでは、理由として弱いような、そんな気もする。言葉に出しては言わなかったが。

 そして、それとは別に、ミアが自分と同じ部屋の中にいる、ということに対し、奇妙な昂揚感のようなものを抱いてもいた。
 ミアがここに居る理由に付いてあえて深く追及しなかった理由は、案外その理不尽な昂ぶりによるものかもしれない。

 あの、夏の日の、記憶。
 胸のうちの不可解な――しかし決して不愉快でない、不思議な温度。
 それに戸惑っているうちに、数日が過ぎてしまう。
 そして、講義も演習もない、穏やかな一日。

「ねえ、鷹斗」

 昼過ぎまで惰眠を貪り、一人分の遅い昼食を食べている俺に、ミアが話しかけてくる。
 同居人を前にして一人だけ食事をするということの居心地の悪さにも、どうにか慣れた。

- つづく -


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