ひとみの内緒話

presented by ひとみ & イネ

鮮 血 の 日 記 2 -1203 2018-01-14 (sun)

作:香月さま

※ 第12話 6月15日 (3) ※

 本人の印象とは異なり、プラムの私室は他のメイドの部屋とほとんど変わらなかった。私物などもほとんどない。

 ミレニアに気に入られている彼女の立場を考えれば、もっと贅を凝らした部屋にすることも、あるいは本人が好きそうな可愛い小物やぬいぐるみなどで部屋を埋め尽くすことも可能なはずなのに、である。

「近くで、見てれば、ですか……」

 小さく呟いてソフィーヤが首を振る。
 確かに、人の本質というものは近くに寄らなければ分からないものだ。

 しかし、誰からも恐れられている領主に好き好んで近づくという理由が分からない。少なくとも自分は、積極的に領主に関わろうとしたわけではないし、むしろ可能な限り避けてきたのだから。
 自分の生命をあっさりと奪える相手、それも酷く残酷で気難しいと噂されている相手に近づきたいと思う人間などそうはいないはずだ。

 もちろん、何らかの打算があれば、話は別だ。
 ミレニアはこの屋敷における絶対権力者。
 彼女に媚を売り、気に入られれば自分の地位も強化される。

 そう考えて近づいた、という可能性も考えられなくはない。
 だが、プラムがそういうことを考えるようにはどうしても思えなかった。

 それとも、最初から好意を持っていて、傍にいたいと考えたのか。
 だが、ミレニアの関する噂で好意を抱くようになる理由になりそうなものなど、少なくとも自分には思いつかない。

 ぼんやりと佇むソフィーヤの耳に、やがて小さな足音が届く。
 とりとめもなく広がった思考を現実に引き戻し、ソフィーヤは開かれたままの扉のほうに視線を向けた。キャスターの上にポットとカップ、クッキーの盛られた皿を載せてプラムが姿を現す。

「残念、ミレニア様、お仕事が忙しいんですって。もうっ、アルベルトさんったら余計な仕事入れすぎ。わざわざミレニア様の手を煩わせることなんて、ないのに」

 頬をぷうっと膨らませてそう言い、プラムがソフィーヤにすまなさそうな表情を向けた。

「ごめんね、ソフィーヤ。ミレニア様来れなくなっちゃったけど、いいかな?」
「別に……かまいません」
「そう、良かった。あ、その辺、適当に座ってて。今、お茶入れるから」
「ええ……。あの……ひとつ、いいですか……?」

 プラムに勧められた椅子へと腰を下ろしながら、ソフィーヤがためらいがちに口を開く。
 紅茶のポットにお湯を注ぎながら、プラムが苦笑を浮かべた。

「いいですよ、何です?」
「あなたは……領主様のことを……その……最初から……好きだったんですか?」

「うーん、好きだった、って言うか、好きになることに決めていた、が正しいかな、私の場合は。ミレニア様は私の生命の恩人ですし。最初から傍に居ようって思ってこのお屋敷に来て、傍で見てたらもっと好きになっちゃった、というのが一番事実には近い、かな?」

 お湯を注いだポットを保温用の布で包み、蒸らしながらプラムがそう言って笑う。自分と向かい合う位置に腰を下ろしたプラムへと、ソフィーヤが軽く首をかしげながら問いかけた。

「生命の、恩人……ですか?」
「ええ。ほら、去年の冬って、凄く寒くて大雪が降ったじゃないですか。あの時私、質の悪い風邪を引いちゃって。このままじゃ死んじゃう、っていうような状態になっちゃったんですよ」

「それで、シスターが領主様にお金を貸してくれるように頼みに行ったんですけど、最初は断られたんだそうです。けど、ミレニア様が口添えをしてくれたおかげで、お金を借りられて、私も無事助かったんですよね。だから、ミレニア様は私の生命の恩人なんです」

「シスター……ですか? 両親……ではなく?」
「あ、私、捨て子ですから。教会で育てられたんです。教会っていっても、私以外にも十人近く捨てられてた子を引き取ってましたから、孤児院みたいな感じになっちゃってましたけど」

 屈託のない笑顔のまま、プラムがそう言う。
 すまなさそうな表情になり、ソフィーヤが目を伏せた。

「ごめん……なさい。余計な……事を……聞いて……」
「いいんですよぉ、別に私、気にしてませんもん。まぁ、小さな頃はずいぶん捨て子だって他の子供たちに虐められましたけど、シスターは優しくていい人でしたし、家族みたいに育ってきた人たちがいっぱい居ますから。私、別に自分が不幸だなんて思ってませんもん」

- つづく -


拷問部屋 投稿してくださった香月さまのHPです。最近、更新されないけど..
SMじゃなく本物の拷問です。その方面を研究される方は是非(笑


ぱっくりんく 人気ブログランキング オンライン小説ランキング アダルト検索 エロ検 さーち CreatorCollection R18+

戻る


最近の更新 人気ブログランキング

逮 捕 せ よ ! -0503
DDD(トリプルD) (11)
淫 妻・麻 紗 美 -4203
恋 の 奴 隷 -1601・1602
鮮 血 の 日 記 2 -1506
無 明 / 長 夜 -0203
陵辱された姉妹 -1202
秘愛館“睡蓮亭” (1) new
狙われた美姉妹 X -0102
な ご り 雪 -0808
ボクの幼なじみ (15)
時を巡る少女 -2402
逮 捕 せ よ ! -0502
DDD(トリプルD) (10)
淫 妻・麻 紗 美 -4202

ひとみのお気に入り♪
自動登録リンク集
萌木ケイの官能小説
官能文書わーるど
新・SM小説書庫 2
羞恥の風
愛と官能の美学
快楽機姦研究所
女性の絶頂ブログ
ましゅまろくらぶ
riccia(リシア)
禁断の体験・告白集
ひめ魅、ゴコロ。
女性のための官能小説
レメの官能小説
変態小説
寝取り時々寝取られ
Playing Archives
未知の星
空想地帯
監禁画廊ブログ
CFNMコレクション
SM+虐待&拷問
wombatの官能小説
妄想ココット
18's Summer
獨去書房
哲雄&AKIの不純愛講座
女性の性感 絶頂体験
内緒の恋愛体験を告白
麻縄の匂い
迷宮金魚
HAKASEの第二読み物ブログ
ぺたの横書き
官能主婦のプチマニア小説
恥ずかしがりたがり。
人妻さとみの秘密の告白
美少女ライトノベル練習場
真面目にワイ談
Mikiko's Room
緊縛 拘束 囚われの女
黒い教室
未知の星・別館
赤裸々な秘密体験談
誰にも言えない秘密
男と女のエッチな秘密
ヨゾラの羞恥小説
エロネタ本舗
〜 艶 月 〜
ライトHノベルの部屋
真夜中のモノローグ
女の子だってエッチ。
淫鬼の棲む地下室
「おとなの恋愛小説」倶楽部
エロティック小説ABC
SM小説 被虐願望
ただ貴女を愛したくて
美優の独り言
合丼来来のフェチ小説
SM拘束動画
出羽健書蔵庫
ふたなりレズビアンナイト
羊頭狗肉
ロリ少女官能小説
恥と屈辱の交差点
変態愛華の成長記録
オナこもりの小説
[凛 騎 応 変!]
Non-Daily
ロリータ小説ABC
最低のオリ
エッチな秘密の体験日記
人妻の浮気話 艶みるく
人妻の秘密生活告白
人妻官能小説【蕩蕩】
メグミの裏日記
あおいつぼみ 葵蕾
むね☆きゅんファンサイト
おとなの恋草子
黒塚工房
SM×工房
かめべや
おかず小説どうぞ
渋谷子宮 RE:BIRTH
週刊創作官能小説 new
お姫様倶楽部.com
小説H(エッチ)
ねっとりぐちょぐちょ
女王momoの調教部屋
被支配中毒
柚希の秘密基地
歌舞伎町のM嬢☆ゆか☆
PASSION!

登録リンク集
人気ブログランキング
pickup CreatorCollection R18+
正しいH小説の薦め
官能小説.com
オンライン小説ランキング
18禁オーナーの社交場
R18-ChaosParadise
エピソードセックス
HONなび
Girls Love Search
コミックルーム
Adult Novels Search
18禁小説ランキング
ぱっくりんく
X-rated search
萌駅
おしっこ我慢NAVI
官能小説アンテナ
夜の交流所
小説談話室
Cyber あまてらす
路地裏の卑猥図書館
MEGURI-NET
おたりんく
Surfers paradise
HIMEGURI-NET

Access Counter


Copyright (C) 2008-2018 ひとみ & イネの十四郎. Allright researved.   無料レンタル