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いじめられた女子高生
(1)
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投稿:Room Shoes 様

プロローグ

『1−2 ひとみ』

 その上履きには、確かにそう書いてあった。
 場所は、女子トイレの、洋式便器の中。
 つま先のほうから中間くらいまで押し込まれた左右の上履きが、そこにあった。

 恐る恐るつまみ出す。上履きの中から、トイレの水が溢れ出す。

 白いソックスのままで便器の前にしゃがみこみ、上履きの中の水を捨てる女子。

 高校一年二組 荒木ひとみ。
 そのひどい仕打ちを受けた上履きの、持ち主である。

 自分の上履きを捜し歩いて、ようやく見つけた場所が、便器の中。
 彼女は、トイレの中にあるゴミ箱に、自ら自分の上履きを捨てた。

 朝から靴下のままで歩いた彼女の足裏は汚れていた。

第一章

 ピーンポーン、パーンポーン。

 三時間目の終了のチャイムが鳴り響く。
 この、終了のチャイムを、クラスの中で誰よりも待ちわびていたのは、ひとみだった。

 ひとみは数学の教科書とノートを机の中にしまいながら、慌てて椅子を引き席を立った。
 振り向いて、一年二組の教室の後ろにある、扉を目指して早足で歩き出した。

 おしっこが、したい。

 ひとみの頭の中は、もうそのことだけで一杯になっていた。
 授業の内容も、後半はほとんど頭に入ってこなかった。

 ひとみが歩いていく先に、二人の女子が立ちはだかった。高木里美と鈴木和美。
 そして、いつのまにかひとみの真後ろには、もうひとり、井上真理が立っていた。
 皆、ひとみを見ながら、薄気味悪い笑みを浮かべている。

 ひとみは、それでも構わず扉に向かって歩くことにした。
 その扉を開け、右に廊下を三十歩もあるけば、女子トイレに到着する。
 ひとみの体が欲していた放尿を、そこで満たすことができる。

 早く、この我慢から開放されたかった。
 目の前にトイレがあれば、すぐにしゃがんで、ショーツを下ろし、おしっこを出したい、ただそれだけだった。

 そんな当たり前の行為が、里美の右手によって、阻まれた。

 里美は、和美との間のわずかな隙間を通り過ぎようとしたひとみの左手を強くつかんだ。
 ひとみの体が、一瞬で硬直する。歩くのをやめ、恐る恐る里美を見つめる。

 やめて、邪魔、しないで。

 無言で里美に訴える。

「ちょっと、どこ行くのよ。」

 里美は少し低く、しかし怒気がこめられた声で、ひとみをけん制する。
 和美はひとみの左腕をつかみ、真理はひとみの腰あたりのセーラー服と、その下にあるスカートの生地をつかんだ。

「ちょっと、そこで話しない?」

 里美は、教室の後ろ、扉の反対側にある隅あたりを指差し、あごで、ひとみにそこに歩けと指示を出した。
 真理がひとみの腰を後ろから強く前に押し出し、和美がその場所へと腕を引っ張る。

 ひとみは、もう彼女たちに従って、そこに向かって歩くしか無かった。
 一歩一歩、扉から遠ざかる。女子トイレから遠ざかる。
 しかし、おしっこがしたいのは変らない。変わらないどころか、どんどん尿意が強くなる。

 ひとみは、その教室の隅が、絶望の淵にいるように思えた。

- つづく -


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